2019.07.072019年 ヨーロッパ紀行 第35話 ~幻のタロットを求めて~
2019年7月7日(日)
(In Prague Czech Republic Date 20 May 2019)
期せずして、REGIOJETのバスの広い席にゆったりと腰を下ろし、しばらく呆然としていたら、体の調子があまり良くないのを実感しました。
これまでは気を張っていたので、体調の事なんて、すっかり忘れていたのですが、気を緩めたら、一気にガタが来た感じです。
もしかすると、相模泰生先生からもらった風邪薬の効き目が、切れたのかも知れません。
高天麗舟先生からは、「プラハ駅の2Fにある、書店と一緒になった喫茶店で、みんなで待っています」という、連絡が入っていました。
さっきまで、晴れていた空は、また急に曇り出して、ポツポツと雨が降ってきました。
チェコの天気というのは、何て変わりやすいのだろう…
雨の影響か、バスがどんどん遅れ、どうやら実際の予定時刻よりも、30分以上遅れてのプラハの到着になりそうです。
この分だと、プラハ到着は夕方の4時を回るのは確実だと思った僕は、携帯電話の残りのバッテリーを気にしながら、高天麗舟先生に「少し遅くなります」というメッセージを送りました。
みんな今日は、野尻泰煌先生と一緒に、モルダウ川の向こう側にあるお城に行ったのかな… などと、ボンヤリ考えていました。
お城に行けなかったのは、確かに残念ですけど、こうやって携帯を再び手にできた事に、絶対に感謝を忘れないようにしよう… と、強く心に誓いました。
REGIOJETのバスが、プラハの停留所に到着したのは、16:00過ぎでした。
プラハにバスは着いたものの、ここからプラハ駅にどうやって行っていいのかが、分かりません。
とはいえ、分からなかったら、聞けば良いだけの話ですね(笑)
バスの停留所を降りて、バスの運転手さんに、「ホエア イズ プラハ ステーション?(Where is praha station? = プラハ駅は、どこですか?)」と聞いたら、丁寧に教えてくださいました。
「ここからなら、フローレンス駅を使って、地下鉄に乗れば、1駅でプラハ本駅に行けるよ」みたいな事を、英語でゆっくりと、かみ砕いて伝えてくれました。
よし、ならば、地下鉄に乗ってみよう…
僕は、即座に決断しました。
チェコ国鉄道の駅とは違って、地下鉄の駅は小さいので、案外わかりやすいです。
それに、ただでさえ、バスが遅れて、遅くなっていますから、むやみに考えこんて、これ以上の時間を、無駄にする事はできません。
フローレンス駅(Florence)から、プラハ本駅(Hlavní nádraží)までは、たった1駅…
でも、フローレンス駅は、地下鉄のBラインとCラインの交差駅なので、間違えないように要注意です。
プラハ本駅に行くのは、Cライン…
という事で、間違いなくCラインに乗ったのですが、よりによって、反対方向の電車でした…
すぐに気づいて、Vltavská(ブルタフスカ)という駅で、慌てて反対側の電車に乗り換えました。
間違ってしまったものの、それでも2駅分乗車すれば、プラハ本駅…
プラハ本駅に着くと、大急ぎで、2Fにある書店と一緒になった喫茶店へ急ぎました。
その喫茶店には、草さんが待っていてくださいました。
感動の10時間ぶりの再開です!!
考えてみれば、たった10時間の出来事に過ぎなかったのですが、まるで1年ぶりの再会のような気がしました(笑)
ここは、本屋さんと一緒になっている喫茶店…
僕は、暖かいカプチーノを注文しました。
高天麗舟先生は、泰生先生が日本で使う、ある生活必需品の売り場を探す為に、すぐそばのショップで買い物をしているとの事でした。
草さんにお礼を言って、どうやって携帯を受け取ったかの一部始終を話すと、ものすごくウケていました。
草さんにモルダウ川の向こうのお城の話を聞こうとすると、プラハも急に大雨が降りだしたとの事で、結局、お城には行っていないのだそうです。
では、どこに行って来たのかと聞くと、草さんは一枚のチケットを見せてくれました。

す、すごく魅惑的な名前の博物館です…
でも、中はつまらなかったと、おっしゃっていました。
カプチーノを飲んで周りを見渡すと、すごくファンシーな緑のメモ帳が売っていたので、それを買おうと、一人でレジの所まで行きました。
それで、ふと、この書店にタロットカードが置いてあるかも知れない… と思い、「Do you have Tarot Card?」と聞いてみました。
すると、レジの女性は、何やら僕に伝えてくれましたが、僕にヒアリング能力がないので、さっぱりわかりません。
すぐに草さんを呼んで、通訳してもらいました。
「タロットカードは、1Fのレジの所に置いてあると、言っています」
やった~!!
「ちょっと見ない間に、たくましくなりましたね」
草さんから、ほめてもらえました。
しばらくすると、高天麗舟先生と泰生先生が、買い物を終えて、戻ってきたので、4人で1Fのタロットが売っている所に行ってみる事になりました。

1Fのレジの所には、3~4つのタロットカードが置いてありました。
その内のいくつかを買う事にしました。
草さんが、他には、タロットカードはないかどうかを尋ねると、お店の方は、姉妹店の「Palac knih Luxor(ルクソール 本の宮殿)」という場所を教えてくださり、さらにパソコンで、グーグルマップを出して、道案内までしてくれました。
いざ、「ルクソール 本の宮殿」へ、幻のタロットを求めて、みんなで出発です!!

改めて、仲間がいるという事のありがたみを、ひしひしと肌で感じました。
そのまま歩く事10分ぐらい…
「本の宮殿」に、到着です!!

本屋というよりは、高級ブティックというような外観です。
中に入ると、「本の宮殿」というだけはあって、たくさんの本が、所狭しと並べられていました。
そして、B1Fにある、その一角には、タロットカードばかりが並んでいるコーナーがありました。

草さんと一緒に、夢中になって、一つ一つのタロットカードを手に取って、買うものを選んでいました。
「野尻先生が、心配しているから、夕食の買い物をすまして、早くアパルトマンに戻りましょう」
高天麗舟先生にうながされて、その後、プラハのスーパー・マーケットで夕食の買い出しをし、みんなでアパルトマンに帰りました。
アパルトマンに戻ると、野尻先生と松里さんとヒデ君に、暖かく迎えられました。
そして、みんなに今日の長い一日の事を報告しました。
みんなでキッチンに集まって、ヨーロッパで食べる最後の夕食を楽しみました。
鼻水が出たり、咳が出たりで、調子が悪いなと思っていると、今度は、松里さんが風邪薬をくださいました。
「その風邪薬は良く効くので、ぜひ飲んでみてください」
松里さんの厚意に甘えて、しばらく経つと、咳が止まって、さっきまでの苦しみがなくなりました。
僕は、満足げに、みんなで集めたタロットカードを、ひと所に並べてみました。

タロットカードの収穫は、大漁です(^^)
いよいよ、明日の朝は、このヨーロッパの地を離れて、日本へと帰ります。
僕は、ちょっぴり寂しい気持ちで、ベッドの中に潜り込みました。
<旅の教訓35>
過去に頑張っていた事は、その時は叶えられなくても、後で思いがけず、その目的が叶う事がある。
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