2018.09.09何もない所から始めよう

2018年9月9日(日)

 

 酷暑だった今年の夏も終わり、外も少しずつ涼しくなって、過ごしやすくなってきました。

 

 今日はサロン ド シルフィーユで、たくさんのお客様を鑑定させて頂いたのですが、夜半を迎えると、窓の外で、風に乗って秋祭りのお囃子や太鼓の音が聞こえてきました。

 

 この音はどこから聞こえてくるのだろうかと、夕食に出かけがてら確かめてみると、中野坂上のサンブライトツインビルの裏の広場に櫓が組まれていて、そこで、たくさんの人が踊っていました。

 

 もう、秋祭りの季節なんですね。

 

 しみじみと、感慨深い気持ちになりました。

 

 このサロン ド シルフィーユが開業したのは、2014年の秋の事…

 

 早いもので、それから、もう4年が過ぎてしまいました。

 

 本当に懐かしいです。

 

 あれから、たくさんのものを得て、今の僕があります。

 

 2012年にパリから帰国した頃は、貪欲にいろんなものを欲しがって、実際にそれを手に入れてきました。

 

 「songe a Paris」のブログは、パリに出発する前日から、1,000回になるまで毎日書き続けたブログですが、あの1,000日の間に、2冊の本を出版したり、念願の事務所を持ったりと、自分の夢をほとんど叶える事ができました。

 

 それは、周りの人達や、運というものに助けられたから、できたに違いありません。

 

 パリに出発するまでの40年余りの僕の人生は、確かに師匠と出会った事からは、少しずつは開かれてきてはいましたけど、正直、鳴かず飛ばずで、何一つ夢や目的が叶わないような人生だったんです。

 

 だから、それまでの僕は、自分の持っている運というものも、ほとんど消費していなかったと思いますね。

 

 パリに行ってから運が開いたのは、それまでにずっと蓄えていた運を、一気に放出したからに過ぎません。

 

 もしも、今、自分の人生は何一つ思い通りになっていない… と感じている人がいたら、それはすごく喜ばしい事でもあると思うんですよ。

 

 だって、その人は相当に、運気が蓄えられているはずですから…

 

 まあ、中々そんな風には思えないとは思えますが、本当の事です。

 

 僕の場合は、自分の願いを叶えたといったって、世の中の大成功者に比べたら、はなはだ小ぶりですけど、僕的には、これぐらいで十分に満足しています。

 

 ただ、今のままだと、これまで僕を応援してくれた人やお世話になった人に、大した恩返しができないので、その為だけに、もうちょっとだけ力が得られたらな… ぐらいの欲はありますけど…

 

 今の僕の人生は、パリに行く前の僕の人生と比べたら、本当に比較にならないくらい幸せです。

 

 でも、ここが重要なんですけど、夢が叶ったり、生活が豊かになったりしたから、幸せになった… という訳ではない気がするんです。

 

 それは確かに、幸せだと感じる理由の一つではあるのでしょうけど、本質ではないと言いますか…

 

 じゃあ、何で今、自分の人生が幸せだと感じられるかと言ったら、自分自身が精神的に成長できたからだと思うんですね。

 

 ビートルズのメンバーだったジョン・レノンが、ビートルズが世界を圧巻して、全ての富と成功を手に入れた時、次のように言ったと言います。

 

 “ビートルズは、欲しいだけの金を儲け、好きなだけの名声を得て、そして、何も無い事を知った…”

 

 この言葉を聞いて、僕は今だからこそ、なるほどなあ… と思う事ができます。

 別に、欲しいだけのお金や、好きなだけの名声を得ている訳ではないんですけど、何となく想像で(笑)

 

 もしも、現実的な成功を手に入れたとしても、精神的に何一つ成長できないままだったら、おそらく人は、「もっと、もっと」と言って、見境なく心が満たされる事を求め続けるだけだと思うんですね。

 

 自分の精神が幼いままであれば、現実的な幸せが得られれば得られるほどに、失う事への恐怖におびえるようになるし、それを維持しなければいけないというプレッシャーに悩まされるようになるはずです。

 

 その苦しみというのは、ある意味、自分の周りに何もなかった時の苦しみ以上のものかも知れません。

 

 これは、自分の心の器以上に、現実的な幸せに満たされてしまっている場合に、起こりえる事です。

 

 例えるならば、胃が細いのに、たくさん食べ過ぎて、消化できずに、苦しくてアップアップしているようなものですね。

 

 それ以上、食べ物を詰め込んだら、お腹を壊すか、吐いてしまうかのどちらかです。

 

 この時の対策としては、胃の許容量を大きくするがごとく、自分をもっと精神的に成長させて、心の器を広げるしかない気がします。

 

 まあ、とは言っても、それは一朝一夕にできる事ではありませんが…

 

 欲しいものが得られないというのも、確かに苦しいですけど、今まであったものが失われるという苦しみは、それ以上だと思うんですね。

 

 今まで裕福だったのが一文無しになるとか、長い間連れ添っていた伴侶と別れるとか、築き上げてきた名声が失墜するとか…

 

 たくさんのものを得れば、常にそういうリスクにさらされる事になります。

 

 心の器が広げられれば、そんな風に悩む事もないのでしょうが、それは急にできる事ではありません。

 

 でもその時、こんな風に思えたら、苦しみから解放されると思うんですね。

 

 何もない所から始めよう… って。

 

 口で言うのは簡単だけど、急にそんな風に思えるものか… と言われるかも知れませんが、それしかないような気がします。

 

 これは、今まで「得よう得よう」と頑張ってきた反作用でもあると思うんですけど…

 

 人生、時にはハングリー精神で、必死になってたくさんのものを得ようとする時期があってもいいと思うのですが、それだけだと心が持ちません。

 

 そんな時、確実に心を安らげる事ができる方法は、自分に取って必要ないものを捨てる事だったりします。

 

 緑フェチの僕の部屋は、本当、緑色の物で部屋じゅう埋め尽くされていて、それは、買い物をしている時に、緑色のものを見つけると、つい衝動買いしてしまうからなんですけど(笑)

 

 こんな風に物が増えると、だんだん整理整頓が難しくなって、部屋が散らかって、何がどこにあるのかが、わからなくなってきます。(何もかも緑色だと、なおさらです(^^;;)

 

 そうすると、頭もゴチャゴチャになって、何も手につかなくなるんですね。

 

 こういう時は、必要な物か必要でない物かを見極めて、必要でない物をどんどん捨てていくに限ります。

 

 これと同じように、自分自身が現実的な成功を手にして、いろいろなものが自分の周りに集まってきた時に、それが本当に必要なものなのか、必要でないものなのかを見極めて、あまり執着しないという心構えが、本当に大切になってきます。

 

 自分の中の「これだけは絶対に維持したい」とか「こうしなければいけない」とか、そういった執着を捨てていくと、心が軽やかになって楽になるんですね。

 

 もちろん、自分が大切だと思うものを、本当に捨ててしまう必要はありません。

 

 それに対する執着だけを捨てれば、いいんですね。

 

 もちろん、これは、何事に対しても冷淡になれ… という意味ではなく、自分の愛情はこれまで通り注いでいくのですけど、それが、自分の所有物である… というような間違った認識を捨てる事でもあります。

 

 恋愛の悩みだって、基本これができれば、解決すると思うんです。

 

 大好きな相手に対して、愛情は注ぎ続けるのですけど、そこに自分に都合の良い期待はしないし、相手にわかってもらおうとも思わなければ、何も苦しい事はありません。

 もちろん、それがそう簡単な事ではないのは、わかっていますけれど…

 

 何もない所から始めよう…

 

 人は生まれた時は裸一貫だった訳ですし、死ぬ時もまた同じ…

 

 それに気づいて、周りの全てのものに感謝できる時、失う事に恐れる事のない本当の幸せを感じられるはずです。

 

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