2020.01.11出羽三山・生まれ変わりの旅 ~湯殿山編~

2020年1月11日(土)

 

 早いもので、2020年を迎えて、もう十日以上が過ぎてしまいました。

 本当に月日が経つのは、あっという間ですね。

 

 今でも瞳を閉じれば、昨年 登拝した出羽三山の情景が、色鮮やかによみがえります。

 

 今回から、3回にわたって、出羽三山登山記「出羽三山・生まれ変わりの旅」を連載させて頂きます。

 

 ここの所、ずっと鑑定のお客様が続いている事もあって、その鑑定の合間に、ブログの文章を少しずつ少しずつ書きたしながら、ようやく更新にこぎつけています。

 なにせ、記事が「京都はんなり日記」以上に膨大なので(^^;;

 

 出羽三山とは、文化庁認定の日本遺産であり、古から民衆の信仰を集めてきた山々…

 昔ながらの言い伝えでは、この出羽三山をめぐる事により、生まれ変わりの旅ができると言われています。

 

 僕が、この出羽三山に登ったのは、4ヶ月前の事です。

 

 僕にとって出羽三山は、感動的でもあり過酷でもあった思い出の場所…

 特に、三山の中でも一番高い月山の登山は、とてつもなくハードなものでした。

 

 出羽三山が一体どこにあるのか、ご存じない方もいらっしゃるかも知れません。

「出羽」の国とは、現在の山形県の事であり、出羽三山とは、この東北地方の山形県にあります。

 

 

 ただし、都心からの交通アクセスは、とんでもなく悪いです。

 最寄り駅は山形県の鶴岡駅なのですが、東京から鶴岡まで、電車だと新幹線を使っても、5時間前後掛かります。さらに、そこからバスに1時間位、乗らなくてはいけません。

 待ち時間の事も考えると、片道の移動時間に半日弱ぐらいは、見ておかないといけないですね。

 

 僕が、この出羽三山の事を初めて知ったのは、今から4年前の事でした。

 

 ある人から「夫婦の新婚旅行は、必ず出羽三山に行くように…」と、勧められたんです。

 妻も、その気になっていたので、出羽三山の事を少し調べてみたら、とんでもなくアクセスが悪いし、ただ山に行くだけなのに、交通費やら宿泊代やら、やたらお金が掛かる…

 

「何でこんなにお金をかけて、こんな聞いた事もない山に登らなければならないんだ」とバカバカしく思えてきて、結局、その時は行きませんでした。

 

 それから、2年ぐらいの時が過ぎて、エテイヤのエジプシャン・タロットの事でご縁を頂いた、ベストセラーも出している小説家の方から、ある日 送られてきたメールの中に、「ひょんな事から、ここへ行くべき感じがあって、来週、出羽三山に行ってこようと思います」と、書いてありました。

 

 この時になって初めて、この出羽三山という山を、何となく意識するようになりました。

 もちろんそれでも、わざわざ時間を掛けて、この山に登ろうとまでは、思いませんでしたが…

 

 そして、2018年の暮れの事…

 四柱推命講座を受講してくださっているNさんと、黄泉の国や占いの世界を司るという月読命(ツクヨミノミコト)の話になって、興味をひかれて話し込みました。

 

 そして、その月読の神様が、出羽三山の一つ、月山の「月山神社」に祀られている、という話を聞いた時、何としても一度、この出羽三山に行ってみなくては、と思うようになったのです。

 

 

 出羽三山というのは、湯殿山・羽黒山・月山という3つの山の総称の事で、出羽三山を制覇するとは、通常は、この3つの山にある3ヶ所の神社を登拝する事を言います。

 標高は、湯殿山が1,504m、羽黒山が414m、月山はなんと1,984mもあります。

 

 羽黒山と月山・湯殿山とは、かなり距離が離れていますから、移動もそれなりに大変です。

 

 お金も掛かるし、時間も掛かる… 

 

 僕は意外と現実思考の持ち主なので、出羽三山の登りたいとは思いつつも、「この忙しいのに、そこまでして、こんな山に登る価値があるのか…」と、何度も何度も心の声が、そうつぶやきました。

 

 少し前に、白山(標高2,702m)に一人で登山をしようとして、四柱推命講座・上級編の受講生の皆さんに止められてやめたのですが、出羽三山だって、一人で登るのはあまりにも危険すぎるし、自殺行為に等しい…

 

 おりしもそんな時、上級編を受講してくださっているYさんが、「四季の旅」という、とっても良心的で格安のツアーを紹介してくださったのでした。

 

 そのツアーの事を、Yさんから聞くやいなや、僕はすぐに申し込みました。

 

 出発は、2019年9月7日の早朝…

 新宿にあるバスターミナルから、ツアーバスに乗って、途中サービスエリアで休憩しながら、一路、出羽三山の湯殿山へと向かいました。

 

 

 今回のツアーの参加者は、31名…

 ツアーコンダクターの北さんが、旅の案内をしてくださいます。

 

 東京から、出羽三山のある山形県に行くのに、埼玉県、栃木県、福島県の三県をまたぐ事になりますので、それなりに長旅ですが、ツアー料金に交通費も含まれていて、信じられないくらいに格安です。

 

 江戸時代からの伝承で、出羽三山を制覇した人は、「死と再生」をたどる事ができ、生きながらにして、新たな魂として生まれ変われる、と言われています。

 

 言い回しは大げさですが、確かにこの地に行ってみて、土地から湧き出している、ものすごいパワーというか、息吹のようなものを、肌でしっかりと感じました。

 

 この世とあの世をつないでいるパイプから、力が噴き出しているみたいな感覚といいますか、それらしいエネルギーは、本当にここにあるのかも知れません。

 

 それで、この出羽三山はそれぞれ、月山は「過去」、羽黒山は「現在」、そして湯殿山は「未来」を司るんです。

 昔ながらの出羽三山詣の巡礼では、最初に「現在」を司る羽黒山から入り、次に「過去」を司る月山で修行を行い、最後に「未来」を司る湯殿山で再生するという形で、行われていました。

 

 でも、最近では順番が入れ替わって、湯殿山→羽黒山→月山の順に参拝させる事が多くなっているそうで、今回のツアーもこの順番です。

 

 同じく上級編を受講してくださっているKさんからも、出羽三山の色々な事をが教わりました。

 そして、Kさんが貸してくださった、桜井識子さんが著した本の中に、出羽三山巡りの記述があるのですが、そこには、この湯殿山→羽黒山→月山という順番が推奨されていて、この順番に出羽三山を巡る事により、死者とのコンタクトが取りやすくなると書いてありました。

 

 という事で、我々が最初に向かった山は、未来を司るといわれる湯殿山…

 いよいよ、出羽三山の生まれ変わりの旅のスタートです!!

 

 

 ツアーバスが止まった場所は、湯殿山にある湯殿山神社の大鳥居の前…

 

 まだまだ夏の暑さがさめやらぬ9月上旬、山の高度があるので、地上ほど暑い訳ではありませんが、それでも汗が噴き出てきます。

 

 

 あまりにも暑いので、参篭所の軒下に入って、自動販売機のジュースをがぶがぶ飲みました。

 

「四季の旅」のツアーに参加している人は、無料で白装束の羽織が借りられるという特典がついていて、せっかくなので、僕もこの白装束を羽織る事にしました。

 

 

 まずは、気分からですね…

 ちょっぴり、山伏になった気分です(笑)

 

 この湯殿山が司るのは「未来」…

 修験道の山伏たちが、来世の生まれ変わりを祈った神域です。

 

 この出羽三山の生まれ変わりの伝承では、「羽黒山で現世利益の御神徳を賜り、月山で大神の元へ行って、死後の世界の体験をした後、この慈悲深い湯殿山の大神より、新しい生命を賜って、再生する」という流れになっています。

 

 だから、昔ながらの順番では、本来最後に来る山なのですね。

 

 

 この大鳥居から、湯殿山神社本宮までは、この本宮参拝バスを使います。

 

 だいたい、15分~30分おきに発車しているのですが、ほら貝の観光アナウンスが流れたりと、このバスは中々の雰囲気ものなんですよ。

 

 

「湯殿山本宮」と書かれた石碑…

 

 やっと、念願だった出羽三山に来れたんだなあ… と、しみじみと感じいりました。

 

 湯殿山神社の主祭神は、大山津見神(おおやまつみのかみ)、大国主神(おおくにぬしのかみ)、そして薬の神でもある 少名毘古那神(すくなひこなのかみ)です。

 本地仏は大日如来(だいにちにょらい)であり、出羽三山の神社は全て、神仏習合です。

 

 

 湯殿山の本宮へと向かう階段には、「この先御手洗い、ありません」との注意書きが…

 ここから先が、いよいよ聖域になるのですね。

 

 北さんに言われたように、タオルを携帯して、階段を上がっていきました。

 

 

 ふと見ると、こんな所に大黒様が…

 湯殿山神社の主祭神・大国主神は、神仏習合でいうと大黒天になります。

 

 なぜ、タオルを携帯しなければならないのかというと、足をふく為です。

 ここは、普通の神社とは違う、ちょっと特殊な聖域なのですね。

 

 

「湯殿山御神牛」と書かれた石碑…

 

 出羽三山は、崇峻天皇(すしゅんてんのう)の第三皇子、蜂子皇子(はちこのおうじ)によって開山された山…

 

 崇峻天皇といえば、蘇我馬子に暗殺された悲運の天皇という事で、あまりに有名ですが、その皇子の蜂子皇子(別名:能除仙(のうじょせん)は、蘇我馬子の追手から逃れる為に、京都の宮津から船で日本海を北上し、出羽の国の由良に入ると、八咫烏(やたがらす)に導かれて、この出羽三山にたどり着いたと言います。

 

 そして、三山で最後に開いた山こそが、この湯殿山であり、それは丑年丑日の出来事だったと言います。

 

 

 ここにも、牛がいました(笑)

 

 湯殿山神社では「丑歳御縁年」と言って、丑の年に登拝すると「12年分参詣したのと同じご利益がある」 と言われているほどなんです。

 

 

 もっと写真を撮りたかったのですが、「禁撮影」の立て札が掲げられていました。

 

 この湯殿山神社の神域の事は、古来から「語るなかれ、聞くなかれ」と言われていて、むやみやたらに、人に話してはいけない事になっています。

 だからインターネットで検索しても、湯殿山神社についての詳しい記事は、あまり出てきませんね。

 

 俳聖・松尾芭蕉も、出羽三山詣の巡礼を成し遂げた人ですが、この湯殿山を読んだ句にはこうあります。

 

 語られぬ 湯殿に濡らす 袂(たもと)かな

 

 そして「奥の細道」の中でも、「三山道中の事は、修行者の法式として他言する事を禁じているので、これ以上の事は書かない」と記しています。

 

 という事で、僕もこの湯殿山神社の中の事を詳しく書くのは、差し控えようと思うのですが、おそらく許される範囲で書くとすれば、ここは靴下を脱いで登拝する場所であり、この湯殿山神社には、神社の御社のようなものは、一切ありません。

 

 湯殿山の御神体は、褐色に染まった、とんでもなく巨大なものであり、これこそが「新たな生命」の象徴なのでしょう。

 特に、この御神体の事は「言わず語らず。語らば聞くな、聞かば語るな」と、古くから戒められています。

 

 実際に、この湯殿山神社に参拝されたなら、必ずや誰もが、あっと驚く事は間違いありません。

 おそらく、こんな形態の神社は、日本中どこを探しても、ここ以外ないはずです。

 

 言葉ではうまく説明できませんが、理屈を超えた世界で、身も心もじんわりとくる神社です。

 

 この神域に参拝できて本当に良かった…

 

 心の底から、そう思いました。

 

 湯殿山と言われるくらいですから、お湯に関係している何かなのですが、その先は、参拝した人だけが知る独特の聖域ですので、皆さま、機会がありましたら、ぜひとも、参拝されてみてください。

 

 必ずや満足して頂ける事は、間違いありません。

 

 さてさて、湯殿山の神域で、ものすごいパワーを頂いて、ツアーは、2つ目の目的地である羽黒山へと向かいました。

 

 (「羽黒山編」に続く…)

 

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